マンション価格が高騰しているという話をよく聞くようになりました。
東京都区部の2018年新築マンション価格は平均で7千万円を超えているようです。さらに新築マンション価格の高騰に引っ張られるように中古マンションの価格も上昇しているようです。
マンション価格高騰の原因
マンション価格の高騰には様々な要因があると思いますが、3つの大きな原因があると言われています。
- 東京オリンピック
- 金融緩和
- インバウンド
東京オリンピック
2020年、東京オリンピックが開催されます。
それに伴う施設の建設やインフラ設備の必要性による建設業界の人手不足や建築材料の高騰などに伴い、駅近や都心部の土地価格の高騰しているようです。
金融緩和
2013年1月に日本銀行が金融緩和を発表しました。
これに伴い住宅ローンの金利が下がり、ローン審査も緩くなりました。不動産を買いやすい状況になったことで、当然不動産を購入する人も増えます。
2013年から2018年までの間、実に不動産価格指数が40%も上昇しています。
インバウンド
ここ最近、旅行などの目的で日本を訪れる外国人が増えています。
これに伴い、受け入れ施設の建設やビジネスなどの目的で投資資金が流入しているようです。
このように不動産価格が上昇している状況ですが、この状況はいつまで続くのでしょうか。
過去のバブル
振り返ると、過去の日本でも同じように不動産価格が上昇した時期がありました。1980年代のバブル経済です。
1985年から1987年まで不動産価格が高騰し、「建てれば儲かった時代」だったようです。
状況が一変したきっかけは1989年5月に始まった日本銀行の金融引き締め。加熱する経済状況を懸念した日本銀行は、金利を上げてお金を印刷する量を減らす総量規制を実施しました。
不動産価格が下落する流れ
金利が上がる
↓
ローン返済が苦しくなる
↓
不動産を売る人が増える
↓
金利が上がってローン審査が厳しくなる
↓
不動産を買える人が減る
↓
不動産を売りたい人は価格を下げるしかない
この連鎖により、1990年10月から不動産価格の暴落が始まります。
過去の傾向から学ぶ
過去を振り返ると、日銀の金融引き締めはアメリカ、欧州の金融引き締めを追いかけるように始まっています。
日本バブルの流れ
1987年 9月 米国中央銀行が金融引締め開始
1988年 7月 ドイツ連銀が金融引締め開始
1989年 5月 日本銀行が金融引き締め開始
最近の動向
2015年12月 米国中央銀行の金融引き締め
2018年 1月 欧州中央銀行が金融緩和の大幅縮小を開始
今後の動向
これからどうなるのか。確かなことは誰にも分りません。
ただ、上がりすぎたものはいつか下がるものだと思います。そして暴落は、誰もが構えていないときにくると言われています。
マンション価格が上がり続けている現状があります。いつかは断言できませんが、どこかで何かしらの調整が入る可能性は大きいと思います。