投資をしていて、売買タイミングに「迷い」を感じたことはありますか?
おそらくほとんどの人が「はい」だと思います。
僕自身、個別銘柄に投資する際は企業分析をしたうえで「投資に対する企業だ!」と判断した企業のみを買っていますが、最終的に、その企業から利益を出せるかと聞かれたら、残念ながら100%ととは言い切れないのが現状です。
今回は投資において悩みの種となる「迷い」を排除でき、僕も部分的に実践している方法を紹介します。
投資で利益を出す方法
投資をする際に重要なポイントは、「安く買って高く売る」です。この単純な作業を繰り返してさえいれば、誰でも利益を出すことができます。
実にシンプルです。簡単なことです。
しかし現実は、そんな簡単にいきません。安く買って高く売っていれば利益を出すことができると分かったうえで投資をしていても、損をしてしまうことが多々あります。
なぜでしょう。
それは、「投資先の正しい価値(価格)が分かっていないにもかかわらず、その価値を主観で何となく判断していること」が大きいと思います。
・明日から暴騰(暴落)するかも。
・まだまだ上がる(下がる)かも。
・明日には上がる(下がる)かもしれないからもう少し売らないで持っておこう(買わないで様子を見よう)
・今の株価(基準価額)は安いの?高いの?
こんなふうに思ったことはないでしょうか。僕自身、企業分析の勉強を続けていますが、100%の確信を持って投資に踏み切れたことはありません。それは僕自身も、主観による予想をしている部分が残っているからです。
アセットアロケーションとリバランスによる客観的な売買
このように、時として主幹は投資の邪魔になります。この主観を排除し、もっと客観的な観点から投資をする際の指標となるもの。それがアセットアロケーションの考え方と、そのリバランスです。
アセットアロケーションとリバランス。これらは言葉の通り、資産配分と資産配分の再調整のことを指します。
たとえば投資元本100万円があったとします。この100万円を全て株式に投資するのか、株式と債券の2つに振り分けるのかは投資家の判断によって変わると思います。
また振り分けの割合も、50%:50%にするのか、80%:20%にするのかなど、様々なパターンが考えられます。
この資産配分のことをアセットアロケーションと言い、投資家の考え方によって様々なパターンが存在します。
アセットアロケーションを決めると、その通りの資産配分で投資をスタートすることになります。ところが、しばらくの年月が経つと、この配分が崩れてくることになります。
たとえば、運用当初は株式:50%、債権:50%で振り分けていたにもかかわらず、1年後には株式:60%、債権:40%になっていたりします。これは、保有する株式の株価が上昇したため、割合が変化したことを指します。
この時、バランスの崩れた株式:60%、債権:40%をもとの50%、50%にもどす売買をします。この売買のことをリバランスと言います。
このリバランス。実は「安く買って高く売る」を実践するための操作と言えます。
どういうことか。先ほどの例で説明します。
先ほどの例で、当初株式50%、債権50%で運用していた資産が、1年後に株式60%、債権:40%になったとしました。運用開始時点に比べて「株式の割合があがった」ということですが、もっと言うと、「株価があがったため、株式の割合があがった」ことになります。
そして、このタイミングでリバランスをすることを考えてみます。
株式60%、債権40%となっている割合を、元の株式50%、債権50%に戻すように売買をします。おれはつまり、「株を売って債権を買った」ことになります。もっというと、「割高になった株式を売って、割安になった債権を買った」と言えます。
逆のケースとして、運用開始から1年後に株式40%、債権60%になった場合を考えると、「割安になった株式を買って、割高になった債権を売った」と言えます。
この売買、「安く買って高く売る」を実践していると言えます。この方法を採用することで、主観を排除し、客観的に「安く買って高く売る」を実践できてしまいます。
これがアセットアロケーションのリバランスの強みだと僕は考えています。
まとめ
投資には様々な手法があります。
ここで紹介した方法は数ある投資手法の1つです。また、単独で活用する手法ではなく、毎月決まった額を積み立てる方法と組み合わせて使うとより効果的だと思います。
主観を排除した合理的な方法のため、売買タイミングの迷いから解放され、また効果的に利益を確定できる良い投資手法の一つだと思います。
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