資産運用

レバレッジの力

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投資をするうえでぜひとも知っておきたい力に「レバレッジ」があります。

 

普段の生活の中で「レバレッジ」という言葉を使うことはあまりないと思いますが、投資をするうえでは知っておきたい言葉です。

 

レバレッジとは

日常生活を送るうえで、「レバレッジ」という言葉を聞いたり使ったりすることはほとんどないと思います。

 

「レバレッジ」は英語で「leverage」と表され、日本語に訳すと「てこの原理」という意味になります。

 

「てこの原理」とは何だったでしょう?

 

よく登場するイメージとして、とても人の力では動かせないような重いものを、長い棒を利用して動かす場面があります。(この記事のイメージとしてに貼り付けている画像のような)

 

これこそまさに「てこの原理」です。そして、投資において「レバレッジ」と言われるものも同じものです。

 

要するに「てこの原理」とは、「小さい力で大きなものを動かす」ということを表します。投資においていうと、「小さな資金で大きな資金を動かす」になります。

 

住宅ローンもレバレッジ

「レバレッジ」という言葉自体はあまりな使わないかもしれませんが、僕たちにとってレバレッジは、意外に身近だったりします。なぜなら、「住宅ローンで家を購入する」ことがレバレッジを利用していることになるからです。

 

家を購入するとき、ほとんどの人が住宅ローンを組むと思います。それは数千万円ものお金を現金で用意することができないからです。

 

数百万円程度の頭金で銀行から数千万円のお金を借りることで住宅を購入する。まさに「小さな資金で大きな資金を動かす」ということです。

 

投資におけるレバレッジ

では実際、投資においてどのようにレバレッジを使うのでしょう。

 

不動産投資を例にあげて説明します。

 

例えば今、投資として利用できる資金が1,000万円あるとします。そしてこの資金を元手に不動産投資をするとします。

 

投資候補の不動産は2つあります。

物件A

物件価格:1,000万円 部屋数:2部屋 家賃収入:6万円/部屋

物件B

物件価格:1億円 部屋数:20部屋 家賃収入:6万円/部屋

 

※ここでは物件購入に係る諸経費や賃料減額リスク等は考えないものとします。

 

物件Aは手元資金でそのまま購入できます。購入後、月々12万円(年間144万円)の家賃収入が見込めます。

 

物件Bは手元資金で購入することができませんので、銀行で9,000万円のローン(借金)を組むことになります。購入後、月々120万円(年間1,440万円)の家賃収入が見込めます。

 

あなたはどちらの物件を選びますか?

 

物件Bはローンを組んでいることになるので、銀行への返済が必要になります。無借金で購入できる物件Aが無難でしょうか。

 

ここで、もともと投資した資金がどのように回収できるのかに着目して2つの物件を比較してみます。投資資金の回収状況(資金回収累計)に着目してください。

 

※物件Bのローンは固定金利2%で10年返済するとします。その場合、年間の返済額は約995万円になります。

 

物件A
年数 家賃収入 資金回収累計
1年 144万円 144万円
2年 144万円 288万円
3年 144万円 432万円
4年 144万円 576万円
5年 144万円 720万円
6年 144万円 864万円
7年 144万円 1,008万円
8年 144万円 1,152万円
9年 144万円 1,296万円
10年 144万円 1,440万円

物件Aでは投資資金を回収するのに7年間かかりました。

 

物件B
年数 家賃収入 返済額 資金回収累計
1年 1,440万円 995万円 445万円
2年 1,440万円 995万円 890万円
3年 1,440万円 995万円 1,335万円
4年 1,440万円 995万円 1,780万円
5年 1,440万円 995万円 2,225万円
6年 1,440万円 995万円 2,670万円
7年 1,440万円 995万円 3,115万円
8年 1,440万円 995万円 3,560万円
9年 1,440万円 995万円 4,005万円
10年 1,440万円 995万円 4,450万円

なんと物件Bでは、3年経たずに投資資金である1,000万円を回収できています。

 

投資資金の改修が早ければ早いほど次の投資に早く進むことができるため、資産を増やすスピードが加速します。

 

レバレッジを説明する際、「他人のお金で投資する」という表現がされることもありますが、まさに「小さな(自己)資金と他人の資金を使い、大きな資金を動かすことで投資資金の増加スピードを加速させることができます。」

 

これがレバレッジの力です。

 

レバレッジに潜むリスク

レバレッジは投資をするうえで非常に強力な力です。少ない自己資金をもとに大きな投資ができます。

 

しかし当然良いことばかりではありません。

 

例えば上記不動産投資の例において、5年後に半分の部屋が空室になってしまったとして、資金回収を比較してみます。

 

物件A
年数 家賃収入 資金回収累計
1年 144万円 144万円
2年 144万円 288万円
3年 144万円 432万円
4年 144万円 576万円
5年 72万円 648万円
6年 72万円 720万円
7年 72万円 792万円
8年 72万円 864万円
9年 72万円 866万円
10年 72万円 938万円

物件Aを購入していた場合、資金回収の速度こそ遅くなっていますが、着実に回収できています。

 

物件B
年数 家賃収入 返済額 資金回収累計
1年 1,440万円 995万円 445万円
2年 1,440万円 995万円 890万円
3年 1,440万円 995万円 1,335万円
4年 1,440万円 995万円 1,780万円
5年 770万円 995万円 1,505万円
6年 770万円 995万円 1,230万円
7年 770万円 995万円 955万円
8年 770万円 995万円 680万円
9年 770万円 995万円 405万円
10年 770万円 995万円 130万円

一方の物件Bの場合、家賃収入総額よりローン返済額が大きくなってしまい、結果的に資金を大きく減らしてしまいました。

 

このようにレバレッジによる投資は利益を増幅させる力がありますが、逆に損失を増幅させる力もあります。

 

まさにハイリスク・ハイリターンの世界です。

 

もろ刃の剣

もちろん不動産投資における投資資金の回収が、ここで紹介したように進むわけはないと思います。

 

ここでは、レバレッジという力の大きさを感じてもらうことを目的としました。レバレッジは強力な力を持っていますが、リスクも大きいという特徴があります。

 

これからしようとしている投資を正しく理解できており、そこから発生するリスクをコントロールできる場合にのみ利用すべき力だと思います。

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