サラリーマンにとって収入の源泉は「給料」です。給料が増えることは生活が豊かになることにも繋がるため、給料を増やすため一生懸命働いている人も多いと思います。
しかしこの給料、企業にとってはなるべく増やしたくないお金になります。
そんなこと、改めて言われなくても分かっているという人も多いかもしれません。しかし、この点をしっかり理解しているかどうかはサラリーマンにとってとても重要だと思います。
今回はこの点について整理しながら見ていこうと思います。
経営者は何を考えているのか?
企業の経営の責任者である経営者は、何を考えて企業運営をしているのでしょうか?恐らくほとんどの経営者は「企業が永続的に成長し、存続し続けるにはどうするか?」ということを一番に考えるはずです。
企業の成長と存続には以下の2点を実現する必要があります。
- 利益を増やす
- 継続的に利益を出す
ポイントとなるのは利益です。これを毎年出しつつけるとともに増やしていく必要があります。
企業の利益は「売上-費用」
では、利益とは何でしょう?
企業は設備や原材料を仕入れ、そこから製品やサービスを生み出して顧客に売りって売り上げを立てます。その売上から諸費用を差し引くと最終的な利益が出ます。
これはシンプルな式で表現できます。
利益=売上-費用
利益を増やすにはどうしたらよいか?
では利益を出すにはどうしたらよいのでしょう?
先ほどの式をもう一度見てみます。
利益=売上-費用
この式を見ると、利益を増やす方法が2つあることが分かります。
まず「売上」を大きくすることです。これが大きくなると、自然と利益も増えるはずです。売上は企業が生み出す利益の源泉になる重要なものです。
もう一つの方法は「費用」を小さくすることです。いくら売り上げが大きくても費用も大きければ最終的な利益は小さくなります。売り上げを上げることは重要ですが、同じように費用を抑えることも大切な要素になります。
給料は費用
ここで、従業員への「給料」が経営者にとってどのように見えるのか考えてみてください。
企業にとって給料は、従業員に対して払わなければならないお金。つまり「費用」になります。
企業の利益を考えた時、当然、費用である給料は少なければ少ないほどよいはずです。
給料に対して経営者が考えること
極端な話、給料を払わなくても働いてくれる従業員がいれば、経営者にとってこれほど嬉しいことはありません。
そうはいっても、給料が支払われなくて働く従業員はいません。給料が少ないと、優秀な従業員が他の企業へ転職してしまったりしてしまいます。
企業の経営者の立場からすると、従業員への給料は「モチベーションが下がりすぎないギリギリのラインに留めておきたい」という気持ちが働くはずです。
経営者の立場になって考えてみれば、これは当然のことです。
まとめ
全ての経営者が、今回の記事に記載したような給料に対する考え方を持っているわけではないと思います。中には利益を生み出してくれる従業員になるべく還元したいと考える経営者もいるはずです。
しかし、「給料をなるべく減らしたい!」と考える経営者と「なるべく増やしてあげたい!」と考える経営者。どちらが多いでしょう。
冒頭にも記載したとおり、経営者の目指すべきところは企業の成長と継続です。そうなると、「費用はなるべく減らしたい」と考える方が自然なはずです。ですので従業員の給料は「なるべく抑えておきたい」という大きな力が働きがちなはずです。
残念ながら、サラリーマンの給料は景気が安定的によくなったと判断されてからようやく上がり始め、景気が悪くなりそうと思うとすぐに下がる傾向になるはずです。
つまりサラリーマンの給料は「世の中の景気動向や仕事の成果からして本来もらえるべき報酬より抑え目になりがち」になっていると思います。
逆にいうと僕たちサラリーマンは、今もらっている給料以上の成果を出しているともいえるのです。